[ファンタジー] 魔王を倒そう、パーティーメンバーが執着する - 014_チュジャラ族の襲撃

"休めよ。"

"いや、わからないわけじゃないけど、なんで？ 助けてあげるよ。"


魔王も倒したのに、たかがチュジャラバッグがどうした？


"これは私たちエレメントの問題だ。魔王を倒した勇者は、もう休んでもいい。


どういう理由で休めと言われたのか気になったが、そう言われると少し悔しい。


"...気遣いはありがたいけど、僕にも大陸を守らなければならない理由があるんだ。"

「勇者の心はありがたい。でも、チュウヤラは魔王軍じゃないし、チュウヤラがこうするのは日常茶飯事。ここは私たちエレメンツだけの力で解決しなければならない。


珍しいオリィのスピーチに、思わず口が閉ざされる。しかも、断固として表明しているのだから、いきなり動くくらいなら見守ったほうがいいと思った。


 魔王だから仕方なく俺を召喚したとしても、こんな些細なことまで手伝ってあげたら自生しにくいから、自分たちで処理するってことだろう？


「まあ......そうなんだ。 でも心配だから、そばで見守るのはいいよな？

"...うん。


俺も素直に見守るわけにはいかないし、オリィも俺がそうするわけにはいかないだろうが、ここがお互いにできる妥協点だった。


「オリさん、じゃあお願いします。

"うん。"


村長の頼みに、オリは勢いよく走り出し、僕も後を追った。徒歩で30分ほどかかる距離を3分以内で駆け抜け、都市外郭に到着。その後、待機していたウソップ族警備隊の案内に従うと、オリーが目的地を感知したのか、案内人を通り過ぎて進んだ。


ヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッヒュッ


最初に来た時よりも船は速い速度で進んだが、それでも静かな動き。


パタッ-!


そんなオリィの俊敏さに徐々に間隔が開いてきた頃、前方で起こる騒ぎを私も感じた。


パババッ！」。


「ちゅーじゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

「ちゅーっ、あちらから新たな耳の持ち主が現れたチュジャック！？


ドーン！」。


チュウジャラ族がオリーに向かって何を言っていようが、容赦なく射撃を開始する。

いくら関わらないことにしたとはいえ、オリーが出撃したら、俺が何かする前に事態が終わる予感がする。

事実、オリィの独壇場だったのだ。


"オリさんが来たぞ！"

"みんな退却しろ！ 負傷者手当てをしろ！"

"この豚野郎ども! おまえら、もう全部捜されたぞ！」。


すでに二桁の叫び声が聞こえる頃、ウソップ族警備隊の歓声が続いた。


"負傷者の手当てだけして守れ!"

"""はい！""""


オリィに任せて抜け出そうとしたところで、慌ててその場を守る妖素族警備隊。


ピーユン

'ファババババババッ!!!'


"""チュ-ジャ-アク!!!"""""

""チューザック!!!""


矢が飛んでいく音は一つだが、命中したのは五つ。それまで無口だったオリーが、ウソップ族の警備員たちに自然に命令を出しながら、チュジャラたちを攻撃する。

これ以上驚くべきことがあるだろうか。

パーティーではあんなにおとなしかったオリーが、自分の種族が危険にさらされると、身動きがとびきり活発になる。


 人間も危機の瞬間になると、まるで覚醒したかのようになるらしいが、オリーだってそうだろう。


実際、オリーにとっては危機というよりは焦燥感でこうなるんだけどね。

後から数えてみると、本当にチュジャラ族の群れ百人をウソップ族の警備隊8人で相手にしていた。

それも負傷者が3人なので、実際は4人か3人くらい。

1人か2人は負傷者を引き受けるため、まともに守れるわけでもない。


"オリ様も一緒だ! 俺たちは勝利するぞ!

"マルム！ 興奮するな！ 位置を守れ！"

"死ねよ、この豚野郎ども！ その醜い口の中に、お前の肛門を全部削って突っ込んでやる！"

"守れって言っただろこの野郎！"


"パクッ!


「チュジャアアアアアアアアッ


 うわー、あの妖素族のヤツは口が荒いな。


ウラジロ族というと落ち着きがないという偏見があるくらいなので、内心感心。負傷者もそれほど大きな傷はなさそうだし、俺が動かなくてもうまく戦っているので、適度に緊張しながら後ろで見守る。


「くぅー、私はまだまだ戦えるわよ。

「オリィ様が来たから、君たちは治療に専念してくれ。

「ジョーダン様...！？

「体が痛かったら、お前以外の隊員を診てやれ！"

"...わかりました。"


オリィの登場で戦況が落ち着くと、士気が高揚したエレメント族の警備隊員を他のエレメント族が諫める。


"勇者。"


加勢するのはちょっとアレだし、俺も負傷者を守ろうと躍起になっていると、オリーの声に立ち止まる。


"...うん。"


 負傷者も実戦で自分たちで解決させるつもりなのだろうか。


最初はチュウジャラ族が攻撃する光景が、次に追い詰められたウソップ族と負傷者が目に入ったが、オリィの制止もあり、ふりを見ても重傷ではないようなのでそのままにしておく。

どうせ俺もオリィも治癒魔法はないけど、回復ポーションくらいは持っているから。


"四つん這い防御の形で位置！ 他の雑魚はオリィ様が相手してくれるわよ！私たちは目の前のチュージャラだけ処理すればいいんだ！」。


私とオリィが目で合図を交わす中、警備隊員の中で一番格上と思われる者が命令すると、一斉に動く。負傷者に背を向ける形で最前列に二人とその後ろの一人が防御し、残りの一人が弓を構え、颯爽とチュウジャラ族に向かって弓矢を放った。


"チュージャック！ アアダック！"


しかし、オリィのように一撃で殺すことはできず、怒りを募らせるだけだった。


"チュージャック!"


ドーン


一方、矢が飛んでいく音に続いて聞こえたのは、チュウジャラの叫び声。プロセスは同じでも、使い手が違うから違う結果が出た。


"チュザック？"

"同族が！ 倒れた！！"

"ちゅーじゃああああああああああああ...!"


到着して間もないのに、すでに半分近くを倒したが、ウソップ族に比べれば、チュジャラ族はまだ10倍以上も残っている状態。 しかし、チュジャラ族は数的優勢にもかかわらず、オリの射撃に簡単に打ち勝つことができなかった。

迫りくる族族オリの矢に絶命するのだから仕方がない。


「チュ-ザック、臆病者ハダック...！」。


 二十倍以上も前に出てくる方が臆病なんじゃないの？


内心、チュウジャラ族と理屈で争うこと自体、愚かなことだった。


"耳障りな奴が一人現れたからといって引き下がるなんて、先祖の霊に会うのが恥ずかしくないのか！？"


こちらより10倍は多いのに、そろそろ退きそうな気配を感じると、群れのリーダーらしき奴が叫んだ。


"チューザック！ でも、あのままでは近寄れないよ！......うわっ!"


同じ味方なのに隣で抗議する奴の言葉通り、一定以上近づくと必ず飛んできて命を奪うオリの矢。わざわざ俺が出るまでもなく、オリの実力ならあのチュチュラ族くらいは一掃できるはずだが、ウソップ族の警備隊が自力で守ってほしいのか、適当に相手をしている様子がうかがえる。




"あ、わかったわよドヤァッ!"


ウソップ族が負傷者を保護するために陣形を狭く取ったせいか、あのチュウジャラの言う通り狭い場所でもないので、そのような戦術で押し込むのは難しそうだ。


"オリ。"

"うん。"

"あのデカい奴は俺が相手してもいいよな？"

"...わかった。


一般的なエレメント族には脅威だが、こんな奴らなんて万単位で押し寄せてきても相手にできるから余裕。だからといって俺が永遠にこの世界を守るわけでもなく、介入するのは分別が必要だった。

今がまさにその時だ。


ポット


"おい。"

"チュジャク？"


ポット-!!!


"ズザック!!!"


オリィほど速くはないが、無防備なチュージャラ一匹くらいはあっという間に押し倒すことができた。


"ふざけるなよ。ただ寝かせただけなんだからさ。


文字通り攻撃したわけでもないのだから。

敵陣のど真ん中でいきなり敵将を倒した状況。結構な体格のためか、倒れたときの音はうるさい。


「お前ら。何でここに来たんだ？


まだ戦争の最中なのに、平然と物理的な尋問をする。常識的には理解しがたいが、チュウジャラと私の格差が激しいからこそ可能なことだった。


"チュウザック、人間？どうやったら話が通じるんだ？

「そんなことより、何でここに来たんだ？

"それを俺が人間なんぞに言うか......！？"


敗者の技である関節技とか特に拷問技術もなく、手で首を絞め、膝で胸骨を押さえる胸骨。わざと束縛していない手足を圧倒的な力で押さえつけるので、身動きすら取れないようだ。


"チュ、チュジャク...？"


助けを求めるような表情で叫びたいようだが、他のチュウジャラたちはただただ、どうしようもなく躊躇している。


"チュ...ジャアアッ!!!"


地面-!


"ちゅーざあああああああっ!!!"

"それでも根性はあるわね。"


答えられるように力を弱めた途端に襲ってくる攻撃。それでも俺には全く打撃がなく、むしろ痛いのは奴の方だった。


「ちゅーざっ......！」。

「言う気がないなら他の奴に言えよ。

"チュウ、チュウジャハク...！"


さらに強く喉を絞めると、もぞもぞと息を呑むような音を立てる。生き延びようと躍起になり、再び私を殴り倒したが、先ほどより弱い攻撃で通用しない。 単純に胸を押さえればそのまま潰して殺せるが、尋問のために恐怖を煽るのは面倒でも仕方ない。


"チッ！ 馬鶴、言う...！ くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっく!"


そろそろ対象を別の奴に変えようかと思いきや、諦めを告げる声。


「もう一度聞くよ。何でここに侵入してきたんだ？

「くっ...族長、族長が命令したんだ！」。


チュジャラ族の限られた指揮官を考えると、予想通り族長が仕掛けたのだ。


"何しに来たの？"

"チーフが、生意気な耳障りな奴らに一泡吹かせるって言ってたぞ！"


汚い口臭を漂わせながら咆哮するような強気な態度。 数を見る限り、単なる採集目的ではなく、本当の戦争をするために来たのだ。

そもそもお互いに縄張りが分かれているのに、これだけ群れでやって来たということは、もう終わりだと言うことだ。


"お前らだけ来たのか？"

「違う！ 他の部族も来るって言ってた......！ 彼らが来るなら、お前らなんて、くっ......！？

"数は？"

"山を...山を埋めても足りないくらい多い...ドヤァッ!!!"


そっと放すと好奇心旺盛に襲いかかりそうなので、もう一度首輪を締めます。村を壊すには適度な数だが、戦争をするには足りないので、先鋒隊かアホか確認した。


"いつから計画してたの？"

「くっ、くっ、くっ-！四度寝の前日に決定したんだ


 四日前から動いていた。


"族長以外にこの件に関わった奴は？"

「チュジャク.... チュウジャラジャク全員が望んだことだ！！ 偉そうな耳障りなやつらを殺せ！ 大陸の主人になるのは、私たちチュウジャラジャクだからだー。


ふっふっふっふっふ


これ以上聞いたら自分の種族の話になりそうで、押しつぶしそうな胸骨。単純無知で嘘をつくとバレる種族なので、騙したとは言い難い。

加えて、徐々に近づいてくる人気の気配も感じられた。


パァン！」。

ポンッ


 ん？


矢に刺さって倒れたのではなく、完全に皮膚が貫通して砕けて倒れる身体。 殴られても平気なのを見せつけようと両脇から殴ろうとするのを放っておいたのだが、これをオリーが見て見ぬふりをして撃ったようだ。


"あの人！？チュウヤラと会話してる！！」。


 今更？


あまりに魔界で過ごしすぎたせいか。

そこでは当たり前だった日常が、ここでは比較的不思議なのだろう。突然の騒ぎに、妖素族を攻撃していたチュウジャーラも、防御していた妖素族も、こちらを見るのに夢中になっている。


 やっぱりウソップ族だからか、耳がいいな。少し距離があるのにね。


チーリット


"ほぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお オリィ様？


ふと横目で後ろを見ると、なぜかオリーが騒いでいたウラジロ族を睨みつけていた。


「オリィ。全部処理してくれ。


...うなずく


自立のために放っておいたユウゼツラン族の警備隊も限界を感じ、勧誘する仕上がり。チュジャラ族が侵入してきた理由も、首領らしき奴から大体わかったので、もうここには用はない。


"チュジャック？"


ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ


今までの攻撃が冗談であるかのように、あっという間に倒れるチュウジャラ族だった。なるべく血が付かないように気をつけながら、死んだふりをしている奴がいないかと確認殺害のために見張る気配。


"人間がオリ様に命令するなんて...！"

「バカ野郎！ オリ様と一緒に行動する人間なら、当然勇者様だろう！？

"そんな......、はっ！？"


呆れたような顔をしているので、いちいち反応するのも面倒だった。

知らずに言ったエレメント族を睨みつけるオリィの目つきも見ごたえがあった。


「オリィ。負傷者はどうだ？

"大丈夫です。"


私が声をかけると、すぐそばに現れる。オリならそうだろうと、チュチュラが生前に残した遺言を元に推測した。


「チュジャラ族の族長が四日前に戦争をすると言っていたし、チュジャラ族の性格からすると、当日の通告で一晩中ごちそうして来たんだろう。 ここの地理を知らないから、チュジャラ族の領域がどれほど離れているかは分からないが、おそらく無知で歩いて来たんだろう。


予想通りのことを言いながらそっと視線を送ると、オリーはいつもの無表情な顔で見つめていた。


"...エレメントの国からチュジャラ族の領域までどのくらい離れている？"

"それほど遠くはない。"


内心は推理に付き合ってほしかったのだが、相変わらずの無愛想な性格で、質問しないと答えが聞けないのが実情。こうして、一人で話し込んでしまう。


"そう...."


あらためて他のパーティメンバーの存在が恋しい状況。

まずは復帰して状況を整理しよう。


"普通、ここはどうするんだ？"


そう判断し、周囲に散らばるチュチュラの死体を見て尋ねた。


"聞く。"

"...そりゃ、そうだろうな。"


ほこりを払う手振りがぎこちなく当たり前の答え。周りがチュウジャラ族の死体だらけで、後始末が大変そうなので尋ねたのだ。

燃やさないのはウソップ族の領域だからだろう。


「とにかく、まずは戻ろう。チュウジャラ族が突然押し寄せたのもそうだし、何か怪しいぞ。


因果応報で考えても、怪しいことが起これば大抵は原因があるものだ。ナジクはうなずくオリィと一緒に、ウソップ族の警備隊を見た。


"私たちが急いでいるのですが、あなたたちで来てもらえますか？"


彼らを見守りながら来るには、チュジャラ族が何か企んでいるようなので、さっさと戻ることにした。


"...はい。"


組長と思われるウゼラ族に尋ねると、後ろの警備隊員を確認し、うなずく。


「じゃあ、私たちは先に村へ行ってきますね。

「わかりました、私たちは気をつけて戻ります。


せめて癒しのポーションでも渡そうかと思ったが、別にオリが自分の持ち物を配ってくれたのでやめた。


「オリィ、先導してくれ。


言いにくそうに、フクフクと先を行くオリィの後を追った。


 やっぱり速い。でも、あんなに走ったら太ももが太いか、筋肉がパンパンになってないといけないんじゃないの？


クールな表情と鋭い目つき、すらりとした体格の良さに一瞬視線を奪われたが、何事もなかったかのような無頓着な表情。惜しげもなく警備隊が襲われているとのことで、急いで行くのでこんな感想を持つのは難しいのだが、昨日ずっと追いかけていた時と同じような考えが再び浮かんだ。


 まあね。ヤリヤリした体からものすごい怪力が出るのはもう何度も見てきたから。


職業が魔法使いなのに物理的な攻撃も得意な賢者であることを考えれば、不思議なことでもない。

心さえあれば、近所の裏山くらいは軽く殴り倒せるのが俺たちのパーティーなのだから。


"オリ様！ 大丈夫ですか？"


村に戻ろうと走ってから間もなく、初めて遭遇したウソップ族の捜索隊が声をかけてきた。

遠くから近づいてくる気配を感じて早めに止まったおかげで、高速でぶつかるような不幸は起きなかった。


"うん。"

"警備隊とチュージャラの群れはどうなったのですか？"

"チュージャラは退治した。警備隊は向かってる。

「もしかして、警備隊の中に犠牲者は...."

"いない。"

「あ！ありがとうございますオリィ様。お疲れ様でした。


簡単な問答の後、かろうじて安堵する捜索隊の先鋒だった。相変わらず単刀直入だが、そのオリが普通に会話を交わしているのを見ると、俺も感無量である。


"...勇者も助けてくれた。"


そんな中、俺を呆れさせるとは。

これには驚かされる。


「そうですか、本当にありがとうございます、勇者様。

「いえいえ、仲間が困ってるんだから、助けなきゃいけないじゃないですか。


オリィの意外な言動に少し眉をひそかに上げると、そっと目を逸らす。まさか本当に照れくさくてそうしているのだろうかと思ったが、今すぐ大事なことは別にあった。


「チュウジャラ族が何か企んでいるようなので、とりあえず村に戻ろうと思って。 どうやら今回の襲撃が始まりみたいですが、他の村から何か連絡はありましたか？

"まだ分かりません。 我々も準備が整い次第、駆けつけたのです。"

「そうですか。


警備隊がチュジャラ族とどこで遭遇しているのか案内してくれるどころか、こうして解決してから到着したからこそ思うのだが、もし我々がいなかったら、ウソップ族の警備隊の運命は悲惨なものだったのだろう。


「私たちは念のため、先に行ってみます。

「わかりました、勇者様。私たちは警備隊と合流し、帰還させていただきます。


会話は私と交わしていたが、答えはオリィに頼むような顔をしている。


"そうだな。"


続いて僕もオリィと目を合わせながらうなずく。やがて先ほどと同じようにペースを上げた。 そうしてしばらくすると、またまた感じる人気の気配に徐々に足取りが緩やかになる。


 さっきの捜索隊は援軍ではないか？


しかし、今回遭遇した妖素族は一人で、今回の妖素族こそ使い魔のようだった。


"オリ様！ 大変なことになりました！"

"何だ？"

「あの...！？


森から解放されたと言われるウソップ族が息を呑むほど慌ててやってきて、何事かと聞いてみると、私の予想通り、他の村もチュウジャラ族の襲撃に危険だという知らせを伝えてきた。


"今すぐ危険な場所はどこですか？"


私たちが相手にしたチュジャラ族が先鋒だと思っていたのだが、むしろその中では後発だったようだ。


「ええと、あちこちから助けを求めてくるので、...."


すぐに飛び出す準備をしても、方向がわからなければ、いきなり飛び出すことはできない。知らせを伝えただけで、どこがどこなのかわからず困っている伝令官を責めるのは無理がある。


"くっ、仕方なく村の村長に行くしかないのか。"


本当はその方が情報も得られればいいのだが、その間に攻撃される村のゴールデンタイムが過ぎてしまっては取り返しがつかない。

今アミジェルがあるわけでもない。

せめて緊急用にエリクサーがあるから、死ななければ蘇生は可能だとしても、ここで時間を無駄にし続けるとそれすら使えなくなってしまう。

事実、エリクサーも万能ではない。


"勇者...！"


どうしようか迷っているうちに、オリィもイライラしたのか、精霊とやり取りを交わした後、真剣な眼差しで私を呼んだ。


"休めって言っておいてこんなこと言うのもなんだけど、手伝ってくれる？"


今すぐ四天王の一人が現れても、オリなら対等に戦えるだろうが、相手は気持ち悪いほど雑多なチュチュラ族である。

それに我がパーティが強いからそうなるのであって、実はチュチュラ族も他の種族に比べれば低ポイントの知性体だ。 いくらエレメント族が高ポイントの種族とはいえ、因果応報戦術で追い詰めてくればダメージは少なくないだろう。

守備範囲が広いうえに、チュジャラ族の規模もそれなりに無視できないので、なかなか手強い相手であった。


"...もちろんだ！"


それが一人ならね。

表情が悪いのに比べれば簡単な頼みでもあったし、予想していたことなので心配させないように元気よく応じた。


"...！ありがとう勇者...！本当に...."


まさか私が断られるかと心配していたのか、承諾した途端、表情が一気に明るくなる。仲間が困っているというからには当然助けるつもりだが、まるで予想外のことを受け入れたかのような驚きの表情で、少し残念だった。


「お礼を言うのもいいけど、こんなことしている暇はないだろ、さっさと動こうよ。

「勇者の言う通りだ。そうしよう。


フクッ!


直後、瞬く間にあっちへ行ってしまうオリィ。

確かに話す時間がもったいないくらい急いでいるのは確かだが、そのままあっけなく去ってしまうのは、腑に落ちないというか、こうして去ってしまうのは呆れる。


"いや、だからといってそうやって行ってしまうと...."


映画館のようなところでそんなに急いでいるのなら、話をする時間にさっさと行けよ、と思っていたのですが、いざこのような状況になってみると、かなり戸惑いました。


"私はどこへ行けばいいんだ。"


実は会話をする時間に散らばって仕事を済ませるのは慣れたことなのだが、肝心のここの地理がわからず困惑した。


"勇者様は私が案内します！"


オリーが去り、ぽつんと残された私に、息を切らしたような妖精族の使いが近づいてきた。


「そうか、じゃあ頼むよ。

"お任せください！"


ピッ-!


元気よく答え、オリィのように真っ先に先頭に立つエレメンタル族の使い魔。種族の特性だから大体こんなものだとは思っていたが、ウルソナ族の国に来た以上、知るより慣れるしかなかった。

 

 

 

 

 

この小説は宣伝目的で書かれたものです。
この文章はdeeplが翻訳しました。