[ファンタジー] 魔王を倒そう、パーティーメンバーが執着する - 010_身分上昇に失敗した結果(1)

***

 ちょっとひどかったかな？


それにしても欲求不満なので、明日にでも消そうかと思いつつも、睡眠薬入りのお茶まで用意する行動力が気になり、ちょっとだけ手を出したらこうなる。しかも無理矢理お茶を飲ませて追い出そうとするので、これまた断られて無理矢理飲ませるしかない。これじゃあ、黙ってはいられない。


"状態もあまり良くないみたいだけど、もう休みますか？"

"うへ？ うわっ、うわっ...！？大丈夫です...大丈夫です...！"


返り討ちに遭ったので、這いつくばるように真っ直ぐに立ち上がり、元気だという根拠を身をもって示す。


"ふーう。どうしてこうなっちゃったんだろう。"

"そ、そうなんですか？"


物理的に近づいたせいか、何だか和やかになった会話。勇者様と言いながら苦手意識を抱いていた距離感はどこへ行ったのだろう。


"ちょっと疲れたので、そろそろ寝ますから、もう出て行ってもらえますか？"

"えっ！？あ！はい...！ そうですね、わかりました、勇者様！では、少女はこれで退散しますので、おやすみなさい、勇者様...！。"


侍女の視点で誘惑するとか、そういうことはいけないので、そろそろ睡眠薬が効いてきたような感じを伝えながら送り出すことにした。

寝ている最中に何か異常があればすぐに目が覚めるだろうし、どうせドアを完全に塞いで寝るつもりなので、メイドの体で忍び込むのは難しい現実だ。

素朴な女房をいじめるのもここまでにして、本気で寝ようかと思った。

というわけで、侍女が車輪付きのトレイを持って玄関先まで歩いていく。


 ん？


不意に外から威圧的な存在感が感じられた。


ピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカ


"ヒエッ！？"

"貴方様! 本女よ！ 入っていいかしら？"


ちょうどドアを開けたところで、驚いて固まってしまった侍女。


"ミレー、どうしたの？"


なぜ来たのかは大体想像がついたが、すぐにドアを開けずに待っていてくれたので安心した。


"十人に一人、百人に一人、千人に一人、そんなことはないだろうが、お前の正調が危ないと思って来たのだ。"


たとえ中に私以外の人物がいて、ミレーの忍耐力がすぐに尽きそうでも。


 いや、でも俺の正調はすでに妻に捧げたのに？


"全然危険じゃないから大丈夫だよ。"

"じゃあ、汝が見たくて来たのだから、ドアを開けてもいいのか？"


すでに侍女の驚いた声は聞こえていたはずだが、いざ俺が言うとかなり落ち着いた声。これも対面したらまたわからないことなので、なぜか入室してくださいと言うのは気が引けた。

真夜中の女性の訪問なので特に。


"拒否したら開けないの？"

"汝が拒否すれば、姫を呼ぶつもりであり、それでも拒否すれば、聖女を呼ぶつもりである。"


これでは、一週間後に会議を開くから、その間はそれぞれ休息を取ろう、と婉曲に伝えた意味がなくなってしまった。


"...どうぞ。"

"失礼します。"


 いつの間にか、そうじゃなかった。


遅ればせながら罵倒を終え、自然に何事もなかったかのように無表情で席を外した侍女。 そんな侍女をミレーが無感情な目で見つめてから、再び私の方に目を向けて近づいてきた。

すると、はっきりと聞こえる 'ガチャガチャガチャガチャ'。

さらに、突然現れたミレーのせいで、ドアの外で見張っていたメイドが驚いた様子で固まっていた。


"どうして来たの？"


どうしてではなく、なぜと尋ねたのは、実は分かっていても本人の口から聞きたかったから。


"汝の訪問の前を見張った。 汝の部屋を見張った方がよほど良いのだが、それでは汝のプライバシーを尊重できないからだ。"


最近、欲望を噴出する呪いにかかったこともあり、女中が入室して今まで出て行かなかったから来たのだろうと推察。ミレーのこのような振る舞いは以前にもたびたびあったため、私が嫌気が差して控えていたのだが。

今日になってからまた極端になったからだ。


"まあ、そりゃそうだよね。"


ミレーの覗き見魔法を知らないわけでもないし、以前にも視線を感じて俺に直接使わないようにと言われていたから、この程度の覗き見なら仕方ないだろうと納得した。

元々、私以外にもパーティメンバーそれぞれに監視用の使役馬をつけると言ってたし。


 でも今は魔王も捕まえたし、王国内なのに、ここまでする必要があるのか？


突然の襲撃を考えると、完全に油断はできないが、それでもこれはやりすぎだと思う。


"貴殿の部屋に入った侍女がなかなか出てこなかったので、念のため、本女が自ら参上したのでござる。 貴殿には以前にも似たようなことがあったはずでござる。 そこで本女は、今回も貴殿に寄生しようとする寄生虫がいるのではと思い、こうして参上したのでござる。"

 

"きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああひ。"、"ひゃああああああああああああああああああああああああああああ。"


ミレーの言葉が終わるやいなや、後ろで待機していた侍女たちの身体が崩れる。


"落ち着け、ミレー！ 本当に何もなかったんだよ？"


本気で侍女を傷つけるつもりはないのだろうが、どうやら適度に流すだろうと思っていた予想と違ってプレッシャーをかけられたので、ヒヤッとした。

ハギだ。

ずっと言い寄るミレーを断り続けてきたのに、いきなり他の女の部屋に入り、時間が経っても出てこないのだから、不安になるのも無理はない。

あるいは怒りとか。


"そんなに怒らないでね。ミーレ君が思っていたようなことはなかったんだから。"

"ほう、本当にそうだったのか？"

"すでに魅力的なパーティーメンバーの間ですら鉄壁の壁を築いている。 何度も言うが、私は既婚者だ。"

"本女もそんな貴方に宣言する。 貴方よ、愛してるぞ。"

"うーん。"


聞いていて気まずいことを言われ、思わず咳き込んでしまいました。


"下顎！ 鶴...！？"


やがてミレーが気を取り直すと、うつ伏せになって苦しんでいた侍女たちが自由を取り戻した。


"それで、本当に一人で来たの？"


侍女たちの様子が気になるが、それでも見てくれているのだろうと思い、他のことを確認する。


"使役馬に命じて、姫と聖女も呼んだのだ。"


 くっ、やっぱり。


"じゃあ、今からでも呼ばないでくれないか？"

"もう遅いのだ。"

"は。そうか。"


大騒ぎをしたくないので、ハプニングのつもりで侍女とミレーを追い出そうとしたが、こうなると侍女の処分は避けられない。

例えば、軍隊から訪れた軍団長が、自分は大丈夫だから悪い新兵を叱らないでくれと言っても、窮地に立たされた大隊長がそれを見て素直に従うだろうか。

たとえそうだとしても、中隊長や小隊長、あるいは分隊長が黙ってはいないだろう。それにここは実際に貴族が存在する階級社会なので、商人がいくらお金が多くても、貴族の気に入らなければ、手振り一つで財産没収と処刑が可能な世界だった。


 あまりに卑怯なことなので、本当にそこまですることはないだろうが。


大抵は名分が大事と言ったものだ。

肩越しに見た貴族社会について推測したことなので、実際のところはよくわからない。


"仕方ないね。"


念のため、ミレーに確認されるのを覚悟で茶碗の中身を空にし、軽薄に見えるかもしれないが、やかんの注ぎ口から出る水を最後まで飲み干した。


"その、貴様！そんなに喉が渇くなら、本女が喉を潤すこともできるのだが.......... そうやって飲んでいるのを見ると、実に男らしく、目を見張るものがあるのだ。"


どうやら事情を知らずに、とりあえず突っ込んできたように見える状態。仮に睡眠薬だとしても、よく調べない限り気づかないだろうし、侍女を叱咤激励しても、俺が相手をしてくれと言ったから入れたのだとすれば、特に叱られることもないだろう。


 こんなことまで目立ちたがり屋だなんだと褒めちぎるんだから、本当に困ったもんだ。


ここでの生活は本当に芸能人病にかかりやすく、勇者という能力さえなければ私は何もないのだという自己催眠を常時かけなければならなかった。


"それより、こんな時間にアミゼルとミオチを呼ぶなんて、ちょっと違うんじゃないの？ 正直、監視もやりすぎだと思うんだけど。"


すぐにミーレを返すために腕を組んだまま、少なからず不機嫌そうな顔で、荷物のせいにするように。


"そ、そうなのか？ 貴殿がそう感じたのなら、本女が申し訳ない...."


そろそろ求愛が面倒くさく感じる頃だ。

私を好きになってくれるのはありがたいが、度が過ぎれば冷静に、しかし断固として断ち切ることも必要だった。

それでもひたすら告白され続けてきたので、あれこれ断るのももう疲れたけど。


"私のことを考えてくれるのはありがたいけど、本当に私のプライベートを尊重してくれるなら。できれば、こんなハプニングは勘弁してほしいんだ。"

"そ、その、貴方がそう仰るなら。 そうする、するわよ...."


侍女にあんなに堂々とした眼差しを向けていたのに、一言叱られただけですぐに萎縮してしまう。

美しい女性の意気消沈した姿を見ると、怒りも収まるが、それでもこの機会に厳しく叱らなければ、すぐにまた同じようなことをするだろうから、気を引き締めておくしかない。


"むぅ～......。あの、メイドさん？"

"...ネット？ 私、私のことですか、勇者様！？"

"私はミーレと話があるので、外で待っていてもらえますか？ ミオチとキオ...アミゼルが来たら中に入れてあげてください。"

"あ、わかりました...！。"


常識に反するミレーの行動を叱咤激励しながら、呆然と見つめるメイドを追い出す。ミレーは私と同じパーティメンバーであり、世間では尊敬される賢者であるのに、みんなの前で叱るのは気が引ける。


"ふぅー。"


窓際のテーブルに移動して椅子に座る。相変わらず不機嫌そうな顔で顔を上げると、ミレーは驚いて顔をしかめ、そっと視線を避けようとした。


"前に来て座って。"

"...わかりました。"


まるで罪人のそれのように、態度を反省するかのように慎重に近づいてきて、向かいに座るミレー。年上でありながら、まだ30代に過ぎない俺に身動きが取れない姿に少し可哀想な気もするが、もしかしたらこれも白狐の策略なのかもしれない。

たとえ種族が吸血鬼とはいえ、私から見れば、男の肝臓を奪うために姦淫を繰り広げる 구미호と変わらないのだから。

既婚者という名目でなくとも、ミレーはなかなか相手しにくい存在だった。


ちょこちょこちょこちょこ


"その、貴方......？"


座れと言いながら、なかなか何も言わないので不安だったのか、しどろもどろに。


"他の子が来るまで待ってて。"

"...わかりました。"


腕の力を抜かずに人差し指だけで、上半身をポンポン叩く。無駄に目を合わせて怖がらせるつもりはないのか、無表情に周囲を見回し、ちらりと目が合ったとしても、すぐに話すことはないだろうというように避けてぽつんと置かれたミーレ。ふりを見ても、ミオチとアミゼルが来るのを待ち望んでいるようだった。


 来たわね。


そんなミレーの要望が外からさわやかに聞こえてきた。


ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ


"勇者様。姫様と聖女様がお見えになりました。"

"お入りください。"


侍女が開けた扉の間から、ミオチとアミゼルが静かに歩いてきた。


"勇者様。夜遅くに失礼します。 賢者がとても大切な用事だと言っていましたので"

"私も失礼します、勇者様。"


ミオチはちょうど寝かしつけに出かけたばかりで、寝間着を隠した上着一枚でやって来た。


 上着を着たらちゃんと留めるか、とにかく。


ここの女性は外人男性に勝手に肌を見せないらしいのだが、不思議と僕にはそのような女性の数が少なかったので、他の人から話を聞いて初めてその事実を知った。


"まさか寝てる間に呼ばれたんじゃないよね？"

"気を遣ってくれてありがとうございます、勇者様。少女は身だしなみを整え、瞑想していたところです。"

"私はピュルオラ様に礼拝を捧げていました。"

"至って普通に過ごしていたということね。"


ミオチは高価そうな透き通った絹をマントのように羽織りながら、内側にネグリジェを着た姿を私に見せるのが恥ずかしくないのか、気兼ねなく話す。そう言いながら、微笑ましい眼差しで私とミレーを交互に見ながら状況を把握するのだが、妙に嬉しそうな印象。先祖代々続くミレーと三越の血筋の気の戦いは、こんな瞬間まで見計らっていたのだ。

ミレーが後ろ姿を見られずに済んでよかった。

ミオチはともかく、アミゼルを見ると本当に祈っていたようだ。

日が沈むとだいたい眠りにつく世界なのに、服装が礼服だもの。

私は宗教家じゃないけど、施しを実践しながらこんなに熱心な信仰者を見てると、心が豊かになり、ほっこりした気分になる。それに、ここには実際に神様がいるから余計にそう思うのかもしれない。

アミゼルの正しい行いをすぐそばで見てきたし。


"座って。 話があるんだ。"

"はい、じゃあ"


何度目かの会議なのに、こうして再召集してしまったのだろう。

不愉快な気持ちも、ミーレ以外の被害者であるミオチとアミゼルに不機嫌そうな顔をしても意味がない。


"ミーレが呼んだと？"

"そうです、勇者様。賢者の使役馬が、私達を勇者様の部屋へ来るようにと呼びました。"

"アミゼルは？"

"私も、ラゼルズ王女様と同じように、イロナ様の使役馬に呼ばれて来ました。"


オリーが私に残した伝言もあり、例えば三人で仕組んだのではと思いましたが、穏やかな二人を見ると、ミレーの独断と偏見のようでした。


"とりあえず、簡単に状況を説明するよ。寝ようと思って退屈しのぎに、外のお嬢様を呼び出したら、ミレーがいきなり押し込んできたんだ。 いつものごとく、困ったことにね。"

"うっ.........."


敢えてミレーを睨みつけたが、哀れな顔をされたので、再び目つきに力を抜いた。


"勇者様。ヴィエルマ男爵家の令嬢、ルネさんに、他の方が眠っているこの夜中に、お言葉を？"


シングルの表情が急に冷たくなり、同時に口調も冷たくなる。せいぜいミーレを叱咤激励して、女中とのことを切り出そうと思ったが、ミオチにとっては全くダメだったようだ。


"誤解しないでくれ。喉が渇いたから、お茶を持ってきたついでに、適当に。"


しかし、ここですぐに言葉を詰まらせたら俺がやられるから、理由を説明した。


"何の誤解、ですか？ 以前にも不忠実な使用人が勇者様のお部屋に忍び込んだことが一度や二度ではないのですが、勇者様には少しは自分の身の安全も考えていただけないのですか？"


花みおちの意見ももっともだった。


"そりゃそうだけどさ、昔は魔王を捕まえるためにあちこちを転々として身元不明の使用人だったけど、ミオチ。ここは王宮か？"


それが自分の仕事場でなければね。

以前は身元不明の使用人が身分上昇を狙ってそんなことをしていたらしいが、ここはなんと平民という身分では簡単に入れない王宮だ。そのため、ここで発生する責任からミオチが自由であるとは言い難い。


"あ...そうですね、失礼しました、勇者様。少女、以前のように勇者様に迷惑をかけるようなことが思い出されたのでやめてください...."


見た目にはそうは見えないが、かなり疲れているのか、横になって唾を吐くような声を出してしまう。

ミオチ的には自分は従者を仕える王族であり、従者を一人一人選んで教育しているわけではないので、自分のせいじゃないと言われても仕方ない。


"だから女中さんにはそんなこと考えないで、ミレーのことについて話を終わりにしよう。"


すでにミオチがフルネームを呼んでいるのだから、まともな対応は難しいだろう。だが、ミオチやミレーの心配通り、実際にそうするつもりらしいので、私ができる弁護はここまでだ。


"ミレー。"


ひるむ


"富、呼んだのか？"


 なんだそれは、呼んだかどうかもわからない。


口調が少しぎこちなくなったから、どんだけ気を遣ってたら、こんなことで慌ててしまったんだろう。

後から悔やまれるような気がしていた。


"パーティーメンバー同士のコミュニケーションとか、円滑な交流のために監視するのはいいけど、これは過保護すぎるよ。そうでしょ？"

"そ、そうですね...."

"ぶっちゃけ、俺たち同士じゃなきゃ、誰が俺たちに危害を加えられると思う？ 仮に来るとしても、魔王軍の幹部くらいしか来ないだろうし、仮に来てもそう簡単にやられることはないだろう。"

"汝の言うとおりだ...."


答えを期待して見つめると、美少女美少女臆病に。


"今はお互い休憩時間でしょ？ 行列式は四日後、会議は一週間後なんだけど、私がその時まで先延ばしにしたのは、率直に言って、それまで自由な時間を過ごしたいという意味だったのよ。 ミーレ君も知らなかったでしょうね。"

"そ、それは.........、私が悪かったのだ。"


何か言い訳でもしてみろという意味で静かに待っていると、ようやく謝る。


"ふぅ。善意はありがたいけど、少しは遠慮してほしいわね。"


視線は申し訳なさそうに頭を下げたミーレに向けられるが、それは全員への呼びかけに等しい。


"わかりました、勇者様。 そうでなくても、お父様やお兄様が勇者様に対して極端な態度を取って困っているようなので、私が直接、自制してもらうように言っておきますね。"

"あ、そうしてくれるとありがたいです。"


王子なら毅然とした態度で叩き出せるが、どうやら国王は扱いにくいようだ。


"私、私も...！？勇者様の帰還のために、ピュルオラ様が再び目覚められるように。頑張ります...."


最初は自信満々に声を張り上げたが、やがて這いつくばるような声。ミオチとだけ話していると、アミゼル自身も何か私の役に立ちたいような様子だったが、いざ私を地球に戻すのは惜しいので、宣言を続けながらも確信が薄れる。


"あはは、そうね。アミゼルも苦労してくれよ。"


ツッコミツッコミ


それでも俺を帰すために努力してくれるというから、思わず。


"...へっ。"


大人びた外見とは裏腹に純朴な笑顔は、アミゼルがいかに禁欲的な生活をしてきたかを表しており、思わず口角が上がる。


"さあ、時間も遅いし、もういいかな。"


本当は気持ちいい髪の感触をもう少し撫でてあげたかったが、ミレーナ・ミオチの視線が気になり、そっと手を離した。


 欲望を噴出させる呪い....。


以前は末っ子を可愛がってくれることを羨ましく思っていたけど、そうかと思えば、先ほどもそうだったけど、やや感情が揺れやすいようだ。


 私も気をつけないと。


賢者と呼ばれるミレーでさえ、呪いをかけられてから性格が何か急いでいる。


 ミオチも少し余裕がなくなった感じだし、アミゼルは....。


"へっちー。"


回収した手を掴んでそのまま自分の頭に乗せるが、周囲の視線などお構いなし。


"ヒヒヒ、あー...."


それに慌てて手を離そうとすると、それはちょっとやりすぎだと思い、頭頂部を手のひらで押さえるように髪を撫でる。何だか愛情を求める行動が思った以上に荒っぽくなった気がする。

 

 

 

 

 

この小説は宣伝目的で書かれたものです。
この文章はdeeplが翻訳しました。